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2001-2002年度会長報告

第2797回例会会長あいさつ 2001.9.19 

2001 年 9 月 19 日

2005-6会長

第2797回例会会長あいさつ 2001.9.19 

 公共事業依存度の高い十勝と小泉予算
 小泉改革がどう進んでいくかが、国民にとって最も重要な事項の一つでありましょう。補正予算が11月10日ころ閣議決定、次年度予算は12月末に原案内示となります。いかに改革路線が反映されるのか注目しているところです。
 特に公共事業の10%カットという大きな方向が決まっています。公共投資が削減されると十勝はどうなるでしょう。公共事業依存率は全道平均で13~15%(GDP比)、全国平均が6~7%ですから北海道は依存度が非常に高い。削減がもろに地域経済に響きます。今までの経験で公共事業が7.5%程度カットされた時期がありましたが、固定比があるため、実質的な公共投資の削減は15%。10%カットは実質20%のカットとなり、これは大変なことです。
 また、国土交通省の北海道局の昨年度予算は9560億円でした。今のところはほぼ同じ額で概算要求されていますが、実際はさらに削減に向かうことは明らかです。

 地方交付税も削減へ
 一方で地方交付税も削減方向にあります。平成11年度の十勝20市町村の、歳入に占める地方交付税の割合、すなわち交付税への依存率は平均で36.7%。忠類村で58.9%、鹿追町が54.2%、池田町が50.5%と3町村で50%を超えているのです。
 国家財政は84兆円の歳入に対して歳出は87兆円の予定です。このうち概算要求で1.6兆円カットされ、それでも1.7兆円の歳入不足。おそらく不足分は地方交付税削減と考えられています。依存度の高い管内町村の運営に直に響きます。十勝経済への波及的影響は避けられません。

 7重点項目
 国家予算の中身ですが、重点7項目は減らさず、むしろ増やすと言われています。すなわち、環境問題、少子高齢化、地域の個性ある活性化、都市再生、科学技術の振興、人材育成教育、IT。例えば北海道開発予算でみると、この7分野で65%を占めるということです。
 十勝では、千代田親水路、家畜ふん尿対策は予算付けされそうです。また帯広畜産大学の土谷富士夫教授が推進の中核を担う雪氷エネルギーも、環境の観点から優先的に進められるとみられています。しかしながら、苫小牧、釧路、札幌では対応が進んでいるのに対し、おひざ元の十勝では農業関係団体の既得権益も絡み、進展がみられません。

 求められる十勝の取り組み
 十勝には7項目のうち欠落しているものが結構あります。例えばITについて北海道総合通信局長が先日、「北海道のITのインフラ作りの現状には目を覆うものがある。九州などとは比較にならず、この差は今世紀前半には如実に現れるだろう」と話しておられます。促進されているか否かは、市町村首長のIT分野への理解度によるといえます。逆に言うと、市町村の取り組みが、予算で試されるのです。
 堀知事は、7項目に該当する未来志向の事業に対応したいという意向で、ITについても戦略本部を作り、積極的に取り組むという方向をやっと打ち出しました。市町村よりもむしろ今、民間の方が新しい分野に積極的に取り組んでいるという状況が垣間見られるのです。
 北海道、十勝、市町村が小泉改革に即応していない実態があり、既に中央とのギャップが生じています。公共事業依存型であった十勝は今後、相当の覚悟で自立型経済を確立しなければならないというのが、多くの情報から得られる結論です。