2001-2002年度会長報告
第2827回例会会長あいさつ 2002.4.24
2002 年 4 月 24 日
PETS・地区協議会開催
4月20、21日にPETS・地区協議会と各分科会、諮問委員会が釧路で開かれ、次年度の方向がほぼ示されましたので報告します。実は私は出席していないのですが、小船井ガバナーエレクトがインターネットで細かく情報を提供しているので、いち早く、詳細に分かるのです。
この中で、国際ロータリー（RI）会長エレクトのビチャイ・ラタクルさんが、アジアとしては6人目、タイからは初めての会長となると紹介されています。ちなみに過去のアジアからのRI会長としては、日本から、1968年の東ケ崎潔さんと1982年の向笠広次さんの2人、インドからも2人出ています。
皆さんご存知のようにラタクル会長エレクトは「慈愛の種を播きましょう」というテーマを掲げていますが、4大奉仕を花にたとえ、
クラブ奉仕が根で、「自分のクラブに慈愛の種を播く」。
職業奉仕は茎で、「自分の職場に慈愛の種を播く」。
社会奉仕が葉で、「地域社会に慈愛の種を播く」。
国際奉仕が花で、「そして最後に、世界に慈愛の種を播く」。
と、目標をはっきり据えておられます。
さらに、会員増強に努めて2005年に150万人会員を実現したい、個々のロータリークラブの自主性を尊重しながら、各クラブの活性化を図ることなどを挙げています。
ポリオ撲滅には自主的寄付で対応
一方、2500地区については、小船井さんは、ロータリーと地域社会を考える1年にしたい、とされています。またDLP（地区リーダーシッププラン）の定着を挙げています。ガバナー補佐制度もその柱であり、鈴木樹さんがガバナー補佐に選任され、既に動き始めているところです。もう一つ大きなことは、各クラブでインターネットの普及を積極的に進めてほしいということです。
第1分科会は地区内ロータリークラブの次期会長の集まりで、真鍋エレクトも参加されました。ここでは副島ガバナーが会員の減少傾向を報告されました。スタート当初は増えていましたが、年明けから減り始め、現在、入会が125人、退会が139人、会員数は3093人で14人の減少になっているそうです。その席で、真鍋会長エレクトも、「親ぼくを深めることが第一で、汗を流して事業を実践したい」とお話しされています。
諮問委員会では特にポリオプラスが問題となりました。2005年にポリオゼロ宣言を目指すが、達成にはあと 8000万ドル必要で、2500地区としては30万ドル、約3900万円の寄付を集めたいということです。これは1人1万3000円になります。田中パストガバナーも発言されていますが、強制はできないので、1人1万3000円を目標にした自主的な寄付活動を行いたいとの意向です。
中央に翻弄される北海道
さて中央では、景気に明るさが見えてきていると報告され始めました。私はとかち国際現代アート展「デメーテル」の準備をしている中で、中央の企業等に協賛要請をしています。しかし中央の企業、いわゆる大企業には、「地方イベントに対する協力は地域レベルで行ってほしい、中央ではお金を出したくない」という傾向が非常に強まっています。政府・行政のみならず、企業ベースでも地方については地場で、つまり自立を強いられている状況にあるのです。20年前に開いた北方圏農林博覧会の時と明らかに方向が違っています。
北海道には、中央の権力、自由化の波に翻弄されてきた歴史があります。中央の考え方が変われば北海道の産業構造も大きく変わってきました。石炭しかり、鉄しかり、北洋漁業、農業。現代に至っても、内国植民地という北海道の位置づけが、まったく変わっていないと肌身で感じます。
風土を生かした地場産業と文化の育成を
そういう中で、札幌を含め、地場に立脚した企業が意外に元気なのです。地場の風土から生まれた企業、産業が根を張ってきていると分かります。明治初期、黒田清隆が北海道に、アメリカやヨーロッパから70 人余りの学者、産業人を招へいしました。彼らが築いた建設、土木、産業、その技術や教育は、実は今も有効に働き、本州に見られない科学性、合理性が北海道の特徴になっています。
私たちにとって、十勝型文化の育成がいかに重要か、中央との接触を重ねる中で痛感しているところです。わずか130年の歴史で身に付けた北海道ならではの科学性、合理性。これに立脚した文化、地場産業の育成を図なければならないと思います。
