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2011-2012年度会長報告

第3303例会 平成24年6月20日 会長報告 酒井 啓司副会長

2012 年 6 月 20 日

2月に加藤会長が欠席された例会で、代理として会長報告を行いました時に、「不老不死の術を得た者とされる仙人は、霞をくって生きる」という話をいたしました。その霞とは実は唾液のことで、不老長寿のために日々大量の唾液を分泌させ飲み干す事は、唾液の効能を考えると実に理にかなった事であると説明いたしました。今日は、続編でよく噛むことと唾液が生活習慣病を予防するという話をご紹介いたします。
生活習慣病には脳卒中、動脈硬化、がん、糖尿病などいろいろありますがこれらの病気には活性酸素が大きくかかわっております。前回の話では体内で発生する活性酸素がDNAを傷つけ、がんや成人病、老化の原因になるということを説明しました。活性酸素が体内で発生する原因には、呼吸によるものと、食物によるものが挙げられます。活性酸素のうち食物由来のものは、前回の話でも説明いたしましたが、よく噛んで唾液と十分に混ぜ合わせることでその毒性はほとんど消失します。
一方呼吸由来のものですが、体内に取り込まれた酸素のうち2%程度が活性酸素になるといわれております。この活性酸素を無毒化するのはポリフェノールやビタミンA・C・Eなどの抗酸化剤の他、最も作用が強く主役として働くのはSOD(スーパーオキサイドディスムターゼ)という酵素です。SODは体内でつくられ絶えず活性酸素を消去しています。実験の結果、SODの活性は、よく噛むことにより大きく高まることが分かっております。通常私たちは一口7~8回噛むと飲み込んでしまいますが、一口30回噛むことを5日間続けるとSODの活性が40%も上昇する事が報告されております。
次にこの会場におられるメンバーのかなりの人が罹患しているかその予備軍と思われます糖尿病についてですが、糖尿病は膵臓から分泌されるインスリンというホルモンの量が不足するか、その感受性が落ちて働きが弱くなるために起こります。長崎大学名誉教授、高岡博士の研究で、耳下腺から分泌された唾液は、その一部が血液中に吸収されインスリン作用を発揮し糖尿病の予防をしている事が分かりました。それを裏付けるデーターが有ります。噛む回数が血糖値に及ぼす影響を調べた実験では、一口30回噛んで食事をすると20分後に最高血糖値となりその後下降していきます、それに比べ一口7~8回噛んで食事をした場合は60分経過後も血糖値は上昇しつづけます。
この様によく噛むこと、そしてたくさんの唾液を出すことが多くの生活習慣病を予防し、老化を防ぐことになります。ひと口30回、実際にやるとなると大変忍耐と努力のいることです。
でも、自分の健康の為に、食事の時はこの話を思い出して努力してみてください。以上、副会長報告といたします。